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中国での移植治療 2012年02月17日

中国では移植医療のレベル向上を図る目的から地域ごとに専門医並び高度医療設備を集約し、一定基準に達した病院に資格を与えています。渡航される前に、ご自分が移植を受ける医療機関が資格を取得しているかご確認ください。国家認定の移植医療機関は下記のURLから検索できます。特に※印の病院は移植医療の研究を行っており、年間の移植件数が50例を超える重点医療機関となっているのでより安心です。
近年、外国人に対する規制が厳しくなったことから無資格の医療機関で手術を受ける方も見受けられます。手術費用が認定病院の半分以下と割安であるメリットはございますが、専門医が不在なことに加えICUのバックアップ体制が盤石ではないので大きなリスクが伴います。移植治療は外科医だけではなく感染症や免疫学などの専門医の支援体制が整って始めて安全な移植手術を行うことができます。
臓器別に資格認定されている点にも注意してください。肝移植の資格があるので、より難易度の低い腎移植はできると考えるのは間違いです。腎移植と肝移植では拒絶反応に対するダメージコントロールはまったく異なります。極端な例えかも知れませんが歯が悪くなって眼科に行かれるのと同じことなのです。それほどまで専門知識に相違があることをご承知ください。
現在163施設が移植治療の専門病院として認定されています。日本の10倍の人口を考慮すると、そう多くはありません。また有資格の病院でも外国人への対応は様々で優劣がございます。※検索した病院のホームページを参照すれば、より詳しい情報が入手できます。直接問い合わせをして費用や待機期間などの条件を尋ねられるのも良いかと思います。
国家認定移植医療機関(以下のリンクご参考ください)
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転換期を迎えた中国移植事情
近年、中国では脳死ドナーによる移植が増加傾向にあるようです。
実際の移植件数は公表されていないので実態を正確に把握する事はできませんが、昨年の4月初旬にお世話になっている外科医の先生から「事故に遭われた方の脳死ドナーでも構いませんか?」と問いかけられたことがあります。交通事故で脳を損傷した20代の男性で数日内に家族と臓器摘出の合意がされるとのことでした。
これに対して「ドナーに関しては先生の判断にお任せします。患者様に適合しているのであれば構いません」と患者さんの意向を伝えました。
以前からドナーについての情報は性別・年齢・血液型等の基本的な事しか知らされないことになっています。ドナーが死刑囚か事故死なのかはレシピエント側には伝えない規則となっています。
北京の中央政府は数年前から脳死ドナーを積極的に取り組むように地方政府に対して通達がなされています。それと同時に北京衛生部(日本の厚生労働省に該当)においても脳死基準の策定に付いてスイスの製薬会社のノバルティスに参加を求めています。しかしながら、それらの事実や脳死基準についてのガイドラインは公表されていません。
脳死判定以外に中国特有の事情も問題を複雑にしているようです。それは提供者の家族は少なからず謝礼金を求めることです。臓器の提供は日本を含めて欧米でも無償でなければなりません。一方ドナーの家族にすれば臓器提供により恩恵を受ける患者から謝礼を受け取るのは当然との考えを持つことから難しい側面もあるようです。
各種の保険制度により医療費の免除や生活費の扶助など社会体制が整った国と、お金が無ければ十分な医療も受けられず生活保護の制度もない国情には大きな隔たりがあります。
このように中国は様々な問題を抱えながらも今後も脳死ドナーは増加すると思われます。全世界の多くの患者の皆様に移植のチャンスが増えることを期待しています。


http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/html...

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