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この活動を通して感じたこと 2011年11月12日

海外での移植は多額の費用を用意しなければ実現できません。

親族から臓器の提供を受けるのは最善であることは申すまでもなく費用負担は少なく何よりも安心で安全ですがいざ自分が当事者となると、家族や親族に臓器提供のお願いをすることを躊躇され、悩んだ末に海外渡航移植を選択されると思います。

米国での移植治療は高額になります。肝臓または心臓移植をすれば8000万円の金額を超えるようになりました。

もし日本にドナー提供者がいれば1000万円以下で手術は可能です。また高額医療費控除等の助成制度を利用すれば患者の負担は数十万円程度で済みます。(今年10月に渡米した患者(肝移植)の総医療費は3500万円です。交渉次第で金額は抑えられます)

小さな子供が命を繋ぐために米国に渡航する際は人の同情を集めますが大人だとそうはいきません。また米国なら良いが中国はダメとの風潮もございます。

法律は大人と子供、または米国と中国の区別はしておりません。

私どもで渡航事例はありませんが、実際に中国で子供の心臓移植をすれば1800万円程度で肝臓もほぼ同額と医療関係者から聞いています。(日本はもっと低額です)

以前も記述しましたが子供の移植手術をする為に特別な設備や薬剤を使用する事はないので医療費(米・中・日)は基本的に変わりません。しかし子供となると高額でも許されるのが渡航移植の世界です。

適正な手術費用が公開されてないので患者や家族は疑心暗鬼となり何が真実で、何が偽りなのか判断し兼ねているが現況ではないでしょうか。より多くの医療情報を比較検討できる体制を多くの方が望まれていると思います。

貰い受ける臓器に対して対価を支払うことは米国でも禁止されています。純粋に医療費を積算すると8千万円には到底なりません。そんな素朴な疑問は問われずに米国へ行く子供に対しては同情の心を寄せます。

親族から臓器を貰えば移植治療ができることは誰でもが知っています。

しかし、いざ自分が当事者となると、そうは簡単に口に出せるものではありません。ぜひ一度、我が身に置き換えて考えてみてください。どこの誰にお願いしたら良いのか・・・・・

本当に患者の方は苦しみ悩み渡航の選択をされる事をもっと多くの方に知って欲しいと思います。親族から貰えない患者に問題があるなどと言ってほしくはないのです。

何故なら私どもに相談に見えられる多くの方は「私自身の事で家族に迷惑を掛ける訳にはいかないので・・・」険しい表情で絞り出すようにポツリポツリと話される方がほとんどなのです。

私どもは「出来る限りの事はしてあげたい」と痛切に思い海外の医療情報を取集してお伝えしています。

日本国内では様々な方が移植医療を推進する努力をされています。

しかし一方では慎重論もあり思うように進展していないのが現実です。

脳死判定を行う医療機関に対して補助金や保険点数を引き上げればもっと判定件数が増える筈です。(国内の年間脳死者は推定4000人)

また小中学校の教育現場で移植医療の問題を取り上げれば臓器提供に対するコンセンサスは今以上に広がると思います。

手立てはたくさんありながら関係者がお見合い状態になっているように感じます。

移植を必要としている患者の内心を、健常者の方に理解されていないのが移植医療を取り巻く環境であることを深く痛感しています。



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