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医者から「中国での移植は違法の疑いがある」なので帰国後の治療は引き受けられないと言われた・・・ 度々、この様な問い合わせがあります。 移植に関して日中双方の法規を検証すると以下になります。 ① 海外への渡航移植を禁じる法律は日本にありません。 ② 死刑囚から臓器摘出を禁じる法律は日本にも中国にもありません。 なぜ日本の医師は「中国での移植は違法の疑いがある」など言われるのか、多くはWHO(世界保健機構)の勧告や日本移植学会の倫理指針に示された『死刑を執行された者からの移植の禁止』があたかも法律と混同して上記の発言に繋がっていると思われます。 WHOの勧告並び日本移植学会の倫理指針には法的根拠が無く何ら拘束力を有していません。 またWHOは渡航移植の自粛を勧告しています。これに付いても日本の医師やマスコミは話を持ち出しますが、一方の日本の主流である生体移植に付いて「健康な体にメスを入れるのは本来、許されない医療行為」とWHOは断じていますが、こちらは一切言及をせず、逆に「どなたか親族はいませんか?」と平然とでWHOの勧告を無視しています。都合の良い事は言い、都合の悪い事は知らないふりをするのはどうも納得がいきません、皆さんはどう思いますか。(余談・WHOは酒の安売りも自粛勧告しています) 次に日本の先生から「中国は外国人に対する移植を禁止した」だから違法です。 これは本当ですかとの問い合わせも時々あります。 2006年11月14日衛生部は「旅行の名目で訪中した外国人への臓器移植を禁止する」と発表しました。監督官庁が通達した行政令です。日本人が考えている法律と同じではありません。 我が国の臓器移植法は自民党の中山太郎議員を中心に立法府である国会に発議して成立した議員立法であるのに対し中国衛生部通達の行政令は似て非なるものです。 我が国の臓器移植法は罰則規定が明確となっています。例えば臓器移植法12条に違反すれば「一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と規定されています。それに対して中国の行政令は刑事罰を科していません。ちょうど自動車免許の行政処分に近く免許の停止や取り消し処分などに該当します。この行政令が対象としているのは外国人を手術した医師や医療機関に限られ、外国の患者や斡旋した業者又は仲介者は対象としていません。 従って日本の医師が患者に対して「あなたは不法行為をした疑いがある」だから帰国後の治療は引き受けないなど言われるのは到底、納得できるものではありません(中国に患者を行かせたくない方便か、まったくの無知) またこの行政令はいくつもの例外を認めています。例えば外国人の駐在員や家族は対象となっていません。また人道的配慮として衛生部が認めた患者も対象外です。 どこの国に於いても自国民より外国の患者を優先的に治療したら国民は容認できないのは当然の事であり中国にしても同じことです。 中国の医療機関や監督官庁が認めた特別の患者以外は移植治療が出来ない制度になっています。 ★海外で移植した患者の診療を拒否した医師は違法行為となります。医師法19条「応召義務」百歩譲って海外での移植が仮に犯罪であっても患者が治療を求めたら合理的理由が無い限り応じなくてはならないと法律は定めています。 もし犯罪者への治療できないのなら刑務所に居る囚人は医療を受けれない事になります。また強盗犯が怪我をして病院に担ぎ込まれたら「あなたは強盗犯なので治療はしません」などはあり得ないのです。 しかし現実は法令を無視して違法行為を繰り返す医師がいます。医療機関はなぜ不法行為を放置するのでしょうか。 米国に目を移すと外国人に対する移植は5%以下に制限するルールがあります。自国民を優先して手術していることを国民にアピールしている様にも感じられます。 米国の移植学会は「医療後進国の患者を救うための5%枠」と表向き発表していますが実のところは、世界中の金持ちの患者を迎え入れる為の移植枠と受け取られても仕方ありません。患者が数千万円もの大金を用意しなければ治療できない医療は人道的配慮とは言えないと思います。 米国帰りの裕福な患者に対して医師は積極的に応じていますが法律は米国・アジアの区別はしていません。 臓器の斡旋・仲介行為は厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。(臓器移植法12条)その唯一認められた団体は「日本移植ネットワーク」となります。 認可団体以外は「やみ業者」「もぐりの斡旋」などマスコミが中傷記事を掲載した事もありました。本当に違法行為なのか検証する必要があります。 法律の趣旨解説 ドナー提供の意思表示した一人の方が亡くなり家族の同意も得たとします。そこで取り出された臓器はいったい誰のものでしょうか? 例えば心臓を直ぐにでも移植しなければ助からないAさんとBさんがいるとします。どちらに心臓を渡すかで生死が分かれてしまいます。仲介者が恣意的に決めたり、裏取引、金銭の授受など不正行為があっては断じてならないのです。そこで斡旋・仲介する者を厳しく管理監督する必要から「厚生労働大臣の認可事業」と位置付けた法律です。 それでは中国で一人の人が亡くなったとします。そこで取り出された臓器を誰に渡すかは厚生労働大臣が管理監督する必要はあるでしょうか?中国人に移植するか米国人または日本人するかは中国の医療機関や医師が決める事ではないでしょうか。 ※臓器移植法に詳しい方からこんなメールも届きました。(要約) 臓器移植法の12条では「死体から摘出した物に限る」規定してあります。 生体移植を除いた理由は提供者側が任意で患者を選択できるので政府機関が介入する必要が無いとの判断からです。 死体から取り出した臓器に限定した理由は、その臓器が誰に帰属するかは大変重要な事になります。それ故に厚生労働大臣の認可事業と位置付けたのです。 海外で取り出された臓器が誰に帰属するかは日本政府が関与すべき事案ではなく、またその臓器を採用した手術に関しても当事国で行う限り主権の及ばない海外まで日本の政府機関が関与できるものでもありません。 国内で患者を募集して海外に案内する行為に対して、営利あっせんなどの不法行為が無い限り日本の政府機関が制限する必然性はなく、まして厚生労働大臣が認可する事案でもないと考えます。 (公務員・男性) もっと詳しく法令を知りたい方は以下をお読みください。 法令に付いて(詳細) 移植治療を希望する患者を海外へ仲介・あっせんする行為は違法なのか? 臓器移植法並び厚生省保健医療局臓器移植法研究会監修の「逐条解説 臓器移植法」(中央法規出版。平成11年3月31日発行)に基づいて解説します。 臓器移植法の規範は以下の3点に集約されます。 ①営利目的のあっせんの禁止 (臓器移植法11条) ②移植機会の公平・公正 (臓器移植法12条) ③臓器あっせんの許可 (臓器移植法12条) ①に付いては申すまでもありません。利益目的の斡旋や仲介業者は徹底的に取り締まるべきであり監督官庁・捜査機関・税務署が協力して悪徳業者を見つけ次第、刑務所に送り込む気構えで臨めば一掃されることでしょう。 ② 患者サイドの自由意思で海外の医療機関を選択する事ができ、任意で手術の日程を選べる環境にある海外移植は12条で言う「移植機会の公平・公正」概念がそもそもありません。 臓器移植法は一つの臓器に対して複数の希望者がいることが前提となっています。 問題は③です。 臓器移植法は国内に於いて、臓器の摘出・あっせん・移植手術を前提にした法令であり、海外の医療機関へ患者を紹介(あっせん)する行為に付いては想定されていません。 従って厚生労働大臣の認可事業の対象外と私どもでは解釈しています。以下に理由を述べます。 12条・逐条解説75頁(2)では あっせん行為の具体的内容として「移植を希望する者の募集及び登録」の記述があります。一見すると海外への仲介や斡旋も網羅されているかのように思われます。 12条・本条の趣旨74項(1)では 冒頭より「移植機会の公平性を確保し、提供された貴重な臓器が組織適合性等を踏まえて最も効果的に活用されるためには、提供者側と受容者側の情報を蓄積し、両者の仲介役を果たす臓器あっせん機関が不可欠である。」 上記逐条解説の趣旨と海外のあっせんとの整合性に付いて検証します。 「移植機会の公平性・・」前述したように海外は該当しません 「提供された貴重な臓器・・」海外から臓器が提供されることはありません 「組織適合性を踏まえて・・」医学的に海外の臓器を組織適合させての移植術は困難です 「提供者側と受容者側の情報を蓄積・・」海外の臓器情報は蓄積不可能です 冒頭の文章だけ読んでも海外を網羅すると逐条解説は矛盾に満ちて整合性が取れません。 また立法趣旨(なぜ法律が作られたか)保護対象(守ろうとしている対象)の観点に照らしても海外へのあっせんは適用外と考えます。 「組織適合性を踏まえて最も効果的に活用・・・」 この適合は日本国内しかできません 医学的に組織適合性と言えばHLA(組織適合性抗原)を指します 広義では血液型「ABO型(赤血球の型)」も含まれますが移植術では血液型を適合させることは基本条件で加えてHLA「白血球抗原」を適合させる事により長期の延命または生着が望めます。これは移植術の原則です。 この組織適合ですが事前に又はドナーを摘出する際、血液を採取してHLAの型を分析します。このHLA型が判明したら高次元で一致した患者を探します。(数十万種類ある) 移植手術は摘出から移植までの時間的制約があります。なので海外を網羅することは、そもそも不可能な事となります。 摘出後、肝臓・心臓で8時間・腎臓で24時間以内が移植のタイムリミットです。 上記は医学が進んだ最近の数値で法律ができた頃はこの半分以下の時間です。 「提供者側と受容者側の情報を蓄積・・」 海外で現れた臓器提供者又は移植希望者の情報(HLA型)を蓄積して行うには移植術は時間的制約から現実的でありません。 医学の進歩並び新薬の開発により現在ではHLAが不適合(低次元の一致)でも生存・生着期間は飛躍的に伸びました。法律の施行時はHLA(白血球抗原)型の一致を最も重要視した時期でもあり趣旨解説に反映したと思います。ドナー摘出から移植術まで国内で完結する事が前提です。 上記の理由から12条は国内の医療機関とその仲介する者を対象にした条文と推察します。 一つしかないドナー(心臓・肝臓)に対して移植を希望している患者が10人いたとします。ドナーを誰に渡すべきか大変重要な問題になります。その順番によっては生死を分けてしまうからです。恣意的であったり裏取引や金銭の要求などあってはならないのです。移植の機会は誰に対しても公平公正でなくてなりません。 そこで法律はドナー取り出す医療機関と取り出したドナーを移植する医療機関との間に介在する仲介者を厳しく管理監督する必要から厚生労働大臣の認可事業としたと解釈できます。 逐条解説には「臓器提供施設と移植実施施設の間にあって」と定義してあります。 平たく申せば病院(摘出)と病院(手術)の間に立って誰に臓器を渡すかを判断する地位にある者を指します。(臓器移植法逐条解説75ページ上から10段目) 誰に臓器を渡すかは極めて重要な判断を求められます。まさに生死を分ける選択となるからです。 私どもは患者を海外の病院へ案内(あっせん)をしているのであって、取り出した臓器を誰に渡すかなどの業務も判断もしていません。またその立場にもありません。 また海外の病院を紹介する行為と「臓器のあっせん」はまったく異質であるとも考えています。 総論 12条の解釈に付いては確定判決がなく法の大家でも意見が分かれるところです。 臓器の摘出・あっせん・手術の行為が国内に限定しているのか海外も含まれるのか明確にしていません。しかし12条の逐条解説を読むと国内で臓器の摘出・あっせん・手術の手順に沿った法令である事は明です。 立法の目的・趣旨・保護対象は時代と供に変化します。 昨今の最高裁判例に鑑みると立法の背景である逐条解説を重視せず率直に条文にある「臓器のあっせん」と私どもが行っている「海外の医療機関のあっせん」は異なると単に判断するかも知れません。 臓器移植ネットワークが社団法人になった経緯や臓器移植法の立法経緯等、また厚労省の通達文「臓器の管理の一元化・・」記述から臓器移植ネットワーク以外に臓器のあっせん業を認める意向は皆無と思われます。 また二つ以上の団体が情報を共有し臓器を誰に提供するかの判断をする事は、混乱をきたし現実的ではありません。 臓器移植ネットワークは海外へのあっせんをする意向がないことをホームページ上で宣言しています。そのような状況下で民間の仲介団体を規制すれば海外で移植治療する他に存命の手段が無い者は生きる為に、患者本人または家族が海外を訪ね歩く以外に頼る先が無くなってしまいます。 あとがき ① 医学知識や海外の病院の情報を持ち合わせていない患者や家族が海外の医療機関と交渉するのは言葉の壁がないとしても事実上不可能に近いと思います。 ② 移植に関して正しい情報や知識があれば救える患者は数多くいます。引き続き支援活動を続ける必要があると私達は考えます。 臓器移植には,死体から移植する「死体移植」と,生体から移植をする「生体移植」があります。 臓器移植には,死体から移植する「死体移植」と,生体から移植をする「生体移植」があります。生体移植は,健常な方から臓器を摘出することになるので,より法的規制の度合いが強いように思えますが,しかし,現行法は,死体移植についてのみを詳細に規制し,生体移植については,ほとんどその規制はされていません。 すなわち,臓器移植に関する法律は,「臓器の移植に関する法律」(以下,「臓器移植法」)しかありませんが,同法は生体移植について,その11条にて,(生体,死体にかかわらず)臓器売買や臓器の提供等に関する有償の斡旋行為を禁止しているのみで,他は死体移植に関する規制等を定めています。 臓器の提供に関する斡旋についても,臓器移植法12条は,それを業と行う場合には,厚生労働大臣の許可を得なければならないと規制されていますが,ここでいう「臓器」は,「死体から摘出されるもの又は摘出されたものに限る」と規定されておりますので,生体移植については,規制の対象になっていないのです。 なお,この臓器移植法12条によって,厚生大臣の許可を得ている団体は,現在のところ「社団法人日本臓器移植ネットワーク」しかありませんが,この社団法人日本臓器移植ネットワークも生体移植については介入しない旨をホームページにて宣言しています。 ですから,無償の生体移植に関するあっせん業については,法は何ら規制をしていないことになります。 上記のとおり,生体,死体を問わず,臓器売買や臓器の提供等に関する有償の斡旋行為を禁止しているのですが,ここでいう有償(対価)には,交通費や通信費等の「実費相当分」については含まれないものとされています(臓器移植法11条6項)。 何が臓器のあっせんに通常必要な費用(実費相当)なのかはこの条項からは明確ではなく,また,厚生省保健医療局臓器移植法研究会監修の「逐条解説 臓器移植法」(中央法規出版。平成11年3月31日発行)にも,「それが『費用』なのか『対価』なのかについては,個々の事案の中で,その額や支払われた状況,趣旨等を踏まえて,個別的に判断されることになる」と記載され,個別的な言及を避けています。ですので,その時の社会通念に従って判断していくしかないと思われます。 例えば,海外渡航移植の場合,言葉の壁が大きいので,通訳が必要になる場合が多いかと思います。この通訳費用が臓器移植法11条6項にいう実費相当分に該当するのかは現時点で明確に判断している文献等はないと思われますが,当NPO法人は,その通訳費用が,社会通念上相当な額であれば,臓器移植法11条6項にいう実費相当分に該当し,有償あっせんにはならないと考えています。
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