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中国事情~現地からのレポート~ 2012年09月07日

最近、中国の不動産が値下がりし近い将来バブルが弾けるなどの報道を目にする機会が多くなりました。
一部報道によれば北京・上海市の中心部は東京より不動産価格は高くなったとも報じられています。
現地で暮らしている者のからすると、特別な場所を除き大阪か名古屋ていどに感じます。
それにしても一般庶民の給料が都市部でも4万円ぐらいなので異常に高いと言えます。

なぜ、それほどまでに中国人はマイホームを手に入れようとしているのか日本人には理解できないと思います。

私が経験したことを参考までにご紹介します。
3年前のことになりますが、私の長男が語学留学の都合で上海市の長寧区という所にアパートを借りた時の話です。
少しでも安い部屋を探すために外国人専用ではなく一般の中国人が暮らすアパートを中心に見て廻りました。外国人を対象にした物件に比べ間取りや築年数、立地条件が同じでも家賃が半分以下になるからです。
そして交渉の末、高層ビルの新築物件を借りることにしました。※88㎡(3LDK)4700元(当時のレートで約7万円)
家主さんは地元の農民で立ち退き条件により2戸を受け取ったそうで、物件は双方とも賃貸に出しており自分たちは郊外に住んでいると話されていました。

賃貸契約書に「家主は月2回室内を検査する権利がある」との記載がありました。家主さんにとっては唯一の財産なので室内が汚されないかと心配だったのでしょう。

その室内検査なのですが予告なしに突然見えられます。
玄関のチャイムを鳴らすと挨拶もそこそこに室内へづかづかと上がって来るのです。
こちらが食事中や来客中であっても一切お構えなしです。中国の賃貸物件の多くは家具や電化製品が備え付けなので、それらが壊れたり汚されていないか、品定めをするかの如く部屋中を歩き廻りチェックされます。
僅か5分ぐらいのことなのですが日本人の我々にしたら少々驚く光景です。
家主の権利意識が日本とは比べものにならないほど強いのです。
中国では家を持っていないと結婚できないとの話を良く耳にしますが、なんとなく合点がいきます。
ところでこの大家さん、靴を脱いで上がってくるのは良いのですが、いつも靴下がひどく汚れていてフローリングに足跡を残されます。帰られた後に息子がモップで掃除しながら「土足の方がきれいかも・・」苦笑いしていました。
私どもは長男と二人暮らしなのでよいが、もし新婚夫婦であればどうだろうか~奥様はご主人にあたり散らすかもしれません。

住んでから半年ほど経過した頃でしょうか、いつもの検査に来た家主さんは「日本人は綺麗好きと聞いたが本当だ!来月から検査は一回にする!」と満面の笑みで宣告されました。褒められて嬉しいやらなんだか複雑の想いでした。
ちなみにこの物件、今なら少なくとも時価2500万円以上はするので2戸併せると5000万円になります。元農民にしてみれば天下を取った気分になられたことでしょう。

この様な話は中国の都市部では至る所で聞かれます。この方は立ち退きで不動産を手に入れたのですが職務権限や既得権益をかざして得た資金で不動産を買う人が大多数です。
真面目に働いた給料だけで不動産を買うことは農村部を除き無理な話です。

不動産の高騰で恩恵に預かった人は官僚や公務員など国家または地方政府の中枢にいる人達です、彼らからすれば不動産の下落は絶対に許し難いことです。
何年も前から日本のマスコミは「中国バブル崩壊」と喧伝されていますが、自由経済である日本のバブルと同列には論じられないと思います。
ただし、貧富の差は益々拡大しておりこの状態がいつまでも続くとも思われません。
続きはまたの機会に・・・・

※中国事情に関心をお持ちの方は現地サポート担当者のブログもご覧ください。


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